突然ですが皆さん、昆虫食べたことありますか?笑
僕は何度もあります。
ない人はきっとバリバリの都会っ子なんですね。
僕は生まれこそ東京の世田谷ですが、福島県会津若松市や、岐阜県の白川郷といったいわゆる田舎でも暮らしたことがあります(参考:この記事)。
会津若松で過ごした幼稚園〜小学3年生の頃、友達のお母さんにイナゴの佃煮をもらったのが初めての昆虫食でした。
小さい頃に食べていたので大人になった今、食べたことのない人に比べれば昆虫食への抵抗がありません。
…抵抗がないだけで進んで食べたい訳ではないです。笑
さてさて、私はマジシャン先生チームで挑戦していたクラウドファンディングのリターンで昆虫を食べないといけない流れに。
どうやって食べようか悩んだ結果、この動画でカイコを使ってペペロンチーノを作ることにしました。
困るのが食用の昆虫をどこから仕入れるかなのですが、信頼できる仕入先は1つしかありません。
昆虫食をテーマに活動されているYouTubeチャンネル「バグズクッキング」を企画されているバグズファームさんです。彼らの全面協力のもと実現することになりました。
★ここから先、昆虫が苦手な人は代わりにこの記事を読んで平和な気持ちになって下さい。笑
※カイコの写真が写ります
さて、カイコ風ペペロンチーノの話に戻ります。笑
使った食材はこちら。
新鮮?なカイコの幼虫、サナギ、成虫です。
代表の方にどんな虫を使うといいか相談させて頂き、最終的にカイコ下さいとお伝えしたところまさかの3段進化の全てを送って頂きました。笑
撮れ高まで考えていただき本当にありがとうございます。笑
調理は至ってシンプル。
ペペロンチーノを作って、カイコを上にのせたら終わりです。
…え?それじゃぁ昆虫料理とは言わない?
う….、うるさいっ!笑
どうせ圧倒的虫感にビビりましたよ。ひよった結果そう言っただけですよ。笑
…
仕方なくもう少しだけ素材の味を引き出すことにしました。
頂いたカイコはさっと2〜3分火を通せば食べられるということで、ガーリックオイルでソテーしますか。
まず下処理します。バグスクッキングさんのアドバイスを踏まえて、美味しく食べるためのポイントはこちら。
- 幼虫は体内に糸の繊維を作っているので取り除くと食感が良くなる
- サナギは繭を茹でて中の本体を取り出す
- 成虫は鱗粉が凄いので洗う/炒めるなどして落とす。羽、脚は取り除くと食感が良くなる
皆様がカイコを使った料理を作る時の参考にして下さい。
写真を見ると分かりますが、僕は幼虫の内臓も取りました。
何故かって?…かの有名なベアグリルス氏のサバイバル動画を見たことがある人は分かるでしょう。幼虫を食べるとき必ず中身がぶちゅっっうぅぅと飛び出てるんですよ。ということはですよ。幼虫は中身をとったほうが食べやすいんですきっと。笑
動画の本編では内蔵を取り出すところもあるのですが、見るに耐えないのでここでは割愛します。笑
ちなみに、普段使っている鍋やフライパンで蚕を調理しようとしたら奥さんにキレられました。すみませんでした。笑
アウトドア用のシエラカップとストーブを使うことにします。
ちょっと画像では確認しづらくなってますが、繭を茹でると繊維がほぐれて糸が取れます。昔の人はこうやって糸を作っていたんですよね。
環境系NPOで働いていた頃、養蚕業についてお客様にご説明していたのを思い出します。
さっと茹でた後にガーリックオイルでソテー。風味を引き出すための塩を少々。じっくりと火にかけます。
段々と独特の香りが漂い始めてきました。
ペペロンチーノを作って早8年。素材の味を引き出すテクニックが培われました。どうしてこんなに上手くなってしまったのだろう。完璧な仕上がりだと思います。
今回は茹でた大蒜をブレンダーにかけて仕上げるタイプのペペロンチーノにカイコ達をトッピングするだけなのでまだ良かったです。
仮に普通の炒めて乳化させるタイプのペペロンチーノだったら大惨事です。じっくりと引き出した蚕の旨味が完璧に乳化されたソースとともにしっかりと麺に絡むという….
動画的には絶対そっちが正解だったなぁ…(反省)笑
さて、完成です!
美味しそうなペペロンチーノが完成したのですが、どうしても気に入らない部分があります。分かりますか?
…上にカイコが乗ってます。しかも幼虫サナギ成虫をコンプリートしてます。
蚕を口にしたその瞬間ふわっと鼻に抜ける匂い。独特です。どの食材とも異なります。
幼虫は中身を取ったので食べやすいです。火入れが完璧でパリパリしていて食感◎。中身を取らなかったら…きっと凄いことになったんだろうなぁ。笑
サナギは噛んだ瞬間に弾けました。ブチッと鳴る音、弾ける中身、口の中に充満する独特の香り。うむ。….うむ。
問題は成虫です。ずーーーっとバリバリ、パリパリ言ってます。か…固い。なんだこれ。近くにいる妻に聞こえるほどの音が鳴ってました。しかもプチプチしとる。嫌な予感。笑
※後から聞きましたが、成虫のプチプチ感はメスの卵だって。ひええ。
総評
カイコは昆虫食の初心者が中級者にステップアップするのに丁度いい食材だと思いました。
というのも食べるまでのハードルの高さと、食べた後のインパクトが丁度いいバランスだと思ったからです。
コオロギほど食べやすくはないです。見た目も芋虫、サナギ、鱗粉だらけの成虫とちょっとハードルが上がります。ただ、味はクセがあるとは言え強くなく食べやすい方です。
独特の風味について
幼虫、サナギ、成虫と三段階ありますが全て同じ系統の香り/風味がします。各段階でその強さや食感などが異なるといった印象でした。
今回の料理では、サナギ>成虫>幼虫の順番に独特の風味が強かったです。
昆虫食は馴染みの無い方が多いと思いますが、地球環境へ目を向けるのに良い題材だったりします。
日本ではまだ怖いもの見たさ的に食べることや、ゲテモノ扱いが多いですが、まずはそれでも全然良いと思います。
知った上で嫌な人は食べなくていい。気になる人は食べてみるといい。そんな世界だと思います。
ちなみに僕は…
お仕事なら食べます。笑
<参考>
食用昆虫を買うならここ!
私が信頼しているバグズファームさんのHP:https://bugsfarm.jp